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[北海道]                               H25.5.31
・゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゚* Andante **・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。  Vol.047
              〜北海道の自殺対策について〜

 Hokkaido                 発行:北海道地域自殺予防情報センター
 Government                 (北海道立精神保健福祉センター内)
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※『Andante:アンダンテ』とは
音楽用語で「ゆっくりと歩くくらいの速さで」という意味があります。他者に合わせるの
ではなく、自分なりのペースで歩いていきましょう、という意味が込められています。北
海道地域自殺予防情報センターでは、皆さんと共に歩いていけるような「Andante」を配
信していきたいと考えています。
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− 目 次 −
【1】 北海道における自殺の現状
◇ 平成25年4月末の自殺者数(暫定値)[警察庁発表]
◇ 平成24年中における北海道の男女別・年齢別自殺者数[内閣府・警察庁発表]
【2】 自殺対策について知ろう
◇ 『TALKの原則』について
【3】 お知らせ
◇ 平成25年度『第8回北海道自殺対策フォーラム』について
◇ こころの電話相談
◇ HP及び携帯HPをご覧ください
【4】 編集後記

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【1】北海道における自殺の現状

◇平成25年4月末の自殺者数(暫定値)[警察庁発表]◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
警察庁より平成25年4月末の月別自殺者数の暫定値が発表されました。
平成25年4月の北海道の自殺者数は96人でした。また、全国の自殺者数は2,340人、そのう
ち男性は1,677人、女性は663人でした。
以下に、北海道および全国の前月比と前年同月比の自殺者数を示します。

1. 平成25年4月末と平成25年3月末の月別自殺者数の比較 (単位:人)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
H25年4月<北海道 96人、全国2,340人、全国(男性)1,677人、全国(女性) 663人>
H25年3月<北海道 114人、全国2,450人、全国(男性)1,724人、全国(女性) 726人>
先 月 比<北海道−18人、全国−110人、全国(男性) −47人、全国(女性)−63人>
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
平成25年4月の自殺者数は、前月比では北海道、全国、全国男性、全国女性の全てで減少 
しました。また、都道府県別では、自殺者数が増加したのは21、減少したのは26でした。

2. 平成25年4月末と平成24年4月末の月別自殺者数の比較 (単位:人)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
H25年4月<北海道 96人、全国2,340人、全国(男性)1,677人、全国(女性) 663人>
H24年4月<北海道 115人、全国2,437人、全国(男性)1,726人、全国(女性) 711人>
前年度比<北海道−19人、全国 −97人、全国(男性) −49人、全国(女性)−48人>
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
前年同月比においても、北海道、全国、全国男性、全国女性の全てで減少しました。また
都道府県別でみると、自殺者数が増加したのは21、減少したのは26でした。

◇平成24年中における北海道の男女別・年齢別自殺者数[内閣府・警察庁発表]◇◇◇◇◇
内閣府・警察庁より「平成24年中における自殺の状況」が公表されました。
北海道の男女別、年齢別自殺者について以下に示します。

1.「平成24年中における自殺の状況」より北海道の男女別自殺者数(単位:人)
          男性      女性     計
北海道   916 (70.7%)  380 (29.3%)   1,296

2. 平成24年中における自殺の状況より北海道の年齢(10歳階級)別自殺者数(単位:人)
  北海道  人数  構成割合
  〜19歳   30   (2.3%)
   20代   154  (11.9%)
   30代   168  (13.0%)
   40代   226  (17.4%)
   50代   226  (17.4%)
   60代   223  (17.2%)
   70代   151  (11.7%)
  80歳〜   113   (8.7%)
   不詳    5   (0.4%)

平成24年における北海道の男女別自殺者の構成割合は男性が約70.7%(916人)、女性が
約29.3%(380人)となっています。平成23年は男性68.5% (984人)、女性31.5% (453人)
の計1,437人でした。女性の減少の割合が男性のそれよりは大きかったため、平成24年の
男女別構成割合では男性の割合が平成23年に比べて大きくなっています。また年齢別自殺
者数の構成割合は40代、50代、60代が多く、それぞれ全体の約17%以上を占めています。
中高年男性の自殺者を減らす取り組みが一層求められるといえそうです。

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【2】自殺対策について知ろう

◇『TALKの原則』について◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
身近な人があなたに「死にたい」と告げたとき、自殺未遂を図ってしまったとき…、多く
の人は戸惑い混乱し、どうしたらいいのかわからなくなってしまうと思います。そんなと
きに心にとめておいてほしいのが『TALKの原則』です。
自殺対策に関心の高い読者のみなさま、すでにゲートキーパー研修を受講された方には当
たり前すぎることかもしれませんが、あらためておさらいしておきたいと思います。
Tell、Ask、Listen、Keep safeの頭文字をとって『TALKの原則』。カナダの自殺予防の専
門家グループがまとめたものといわれ、日本医師会の「自殺予防マニュアル」にも載って
います。

Tell:誠実な態度で話しかける
  心配していることを言葉に出して伝えます。
  例)「死にたいくらい辛いことがあるのですね。あなたのことが心配です」
Ask:自殺についてはっきりと尋ねる
  「死にたい」という気持ちについて、率直に尋ねます。
  例)「どんなときに死にたいと思ってしまうの?」
Listen:相手の訴えを傾聴する
  死を思うしかなくなってしまった状況を理解することが必要です。そうすることで
  信頼関係も強まります。徹底的に聞き役にまわるならば、自殺について話すことは
  危険ではなく、予防の第一歩になります。助けを求めたいのに、救いの手を避けよ
  うとしたり拒否したりと矛盾した態度や感情を表す場合もあります。不信感が根底
  にあることが多いので、そういった言動に振り回されて一喜一憂しないようにする
  ことも大切です。
Keep safe:安全を確保する
  危険と判断したら、その人をひとりにしないで寄り添い安全を確保します。
  そして他からも適切な援助を求めるようにします。

「死にたい」という相談を受けたときには、ひとりで抱え込んでしまわないようにするこ
とも大切です。いざというときのために、日頃から相談先を知っておくと役に立つのでは
ないでしょうか。北海道地域自殺予防情報センターのホームページでも相談窓口の情報を
ご提供しています。   URL:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/sfc/madoguti.htm

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【3】お知らせ

◇ 平成25年度『第8回北海道自殺対策フォーラム』を開催いたします。
日 時:平成25年9月7日(土) 13:30〜16:30
場 所:札幌市教育文化会館(札幌市中央区北1条西13丁目)
内 容:〜依存症と自殺対策〜
講 師:松本 俊彦(まつもと としひこ)氏
     独立行政法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
     薬物依存研究部診断治療開発研究室長
     自殺予防総合対策センター副センター長

※入場は無料で、事前申込の必要はありません。当日のご参加をお待ちしております。

◇ 精神保健福祉センターでは、こころの電話相談を次の時間帯で受け付けています。
    月曜日から金曜日                9:00〜21:00
    土曜日曜祝日(12月29日〜1月3日を除く)      10:00〜16:00
                          Tel:0570-064556
※ご相談の電話が集中しますと、つながりづらい状態になりますがご了承ください。

◇ HP・携帯版HPをご覧ください
北海道地域自殺予防情報センターのHPを開設しています。最新の北海道の状況を掲載して
おり、より情報を見やすく、分かりやすくお伝えできるよう心がけています。ぜひご覧く
ださい。
パソコンHP  URL:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/sfc/jisatutaisaku.htm

また、携帯電話で見ることができる携帯版HPも開設しています。警察庁および北海道警察
から公表された統計資料をもとに、北海道における自殺の状況を掲載しています。こちら
も併せてご覧ください。
携帯HP  URL:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/sfc/i/joukyou.htm

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【4】編集後記

足踏みを続けていた桜前線がようやく北海道に訪れ、道内の各地から桜の便りが聞かれる
ようになりました。北海道の春はのんびり屋さんで、Andante(アンダンテ)そのもので
すね。でもそれだけに、たくさんの花が一気に咲く春の華やかさ、喜びは他では味わえな
いものではないでしょうか。まだまだ朝晩は寒い日もあります。季節の変わり目に体調を
崩すことのないようにお気をつけてください。

「Andante」をご愛読いただきありがとうございます。これからも皆様のお役に立つ情報
を読みやすくお伝えしたいと思っています。どうかよろしくお願いいたします。
次号Vol.48は、2013年6月末に配信予定です。

                               *お問い合わせ先*
                          北海道立精神保健福祉センター
                        札幌市白石区本通16丁目北6番34号
                                Tel 011-864-7121
                                Fax 011-864-9546
                  URL http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ hf/sfc/
                  Mail hofuku.seishin1@pref.hokkaido.lg.jp